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広報メディア 今昔
(2009年10月17日)

もはや広報の多くが、ネットで出来る時代。認知度向上に役立つSEOやRSS対策は、広報ではなくシステムの人間に頼むという、機能変化が起きている。
ネットの良さは情報量を気にせず掲載できることと、新聞のような定期購読者でなくても偶然拾って見てもらえる可能性がある点だろう。
信頼性はまだ新聞やテレビの方がある。しかし、マスコミ関係者の不祥事などを見ていると、それもやや怪しい。紙媒体の部数は減り、「権威」も弱まっている一方で、読者評価から、既存紙媒体より高い点をもらう新規のネットメディアも現れ出している。
さて、新聞社は通常、記者がいてデスク(最初の読者)がいて、整理記者(見出しをつけたり、不要な文字をカットしたりする人)がいて、校閲(言葉の使われ方を確認する人)がいて、さらに刷り上がった版を何人もの目で読み返して、事実関係から言葉までチェックする機能があって、ようやく本格量産(輪転機を回す)となって配られる。このプロセスを考えると、紙に印刷するという行為がどれだけ尊重されているか、またそれを発行する物の緊張とともに、権威もあってしかるべきと言っていい。
僕は新聞以外に、あるネットメディアの運営にかかわってきたことがあるが、ネットの場合、記者1人が、記事公開までのほとんどを請け負うというケースであった。1人、別にデスク機能をつけたが、そこからは記事を読むこともないシステムの人間にわたってダイレクトに公開される。それでも、ネットメディアとしては信頼された方だと思う。
結局、沢山の人から見られるメディアは作れても、内容の品質や信頼性の向上については、経験と知見を豊富に携えた人間がより多く介在するしかない。
うちの会社にも、不思議なリリースがメールで送られてくることがあるが、そうした会社は何を指標に自社情報を広報しているのか不思議に思う。SEOのためにやっているなら広報機能も変わったという話だが、わけのわからない商品やサービスをネットメディアが担ぐ結果になったら、情報提供もメディアも共倒れだろう。
50年ほども前から、情報によるより良いコミュニケーションや、反乱する情報に秩序を与える必要性を提唱していたのはゼロックスだ。現在の広報パーソンは、現在の情報の氾濫状況と照らし、情報の在り方についてどう考えるだろうか。

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